2016年5月14日に登った記録です
160514九鬼山01

こんにちわ、亀足隊長です。
前回は、ずっと気になっていた大岳神社詣を済ませ、再び「元気な頃に目を向けなかったメジャーなトレール探し」を続けます。
実は中央線沿線、富士方面にデッドスポットが多いのです。
谷が深くないわりに小ピークが多いイメージで、富嶽展望も人様が思うほど執着していなかったからだろうと思います。
今回は大月から河口湖へ向かう谷あいの入口、九鬼山を猿橋から尾根を伝って歩いてみることにしました。
何やら、高川山へ渡るリニアの橋を俯瞰できるそうです。運が良ければ、走る開発中のリニア中央新幹線が見れるかも・・・
んなこと不肖小生、全く興味をソソりませんて

◎歩いたルート
160514九鬼山MAP

◎亀足コースタイム(休憩は含んでいません)
 あくまでも小生の足弱+撮影ペースなので、一般タイムとは異なります。
JR猿橋駅<10分>登山口<45分>神楽山<20分>御前山<40分>馬立山<35分>札金峠<25分>紺屋の休場<45分>九鬼山<55分>落合水路橋 <25分>富士急禾生駅
Total=5H00M
◎距離9.9km 累計標高差(+)1070m、(-)976m

「九鬼山」(くきやま)970mは、桃太郎伝説で知られる山だ。
百蔵山(ももくらやま)で生まれた桃太郎は、上野原の「犬目」で犬を、「猿橋」で猿を、「鳥沢」でキジを仲間に入れ、九鬼山に棲む鬼を退治しに行ったという。
??・・・退治しに行ったのは山じゃなくて鬼が島、海じゃなかったのか?
それでは吉備団子は、どうするのだろう。
あ、上野原の郷土料理には「せいだのたまじ」という小ジャガイモの煮っ転がしがある。
これで犬たちを釣ったのだな。
そもそも百蔵山に、赤ん坊が入るほどの巨大桃がドンブラコと流れるような川があっただろうか。
百蔵山と扇山の鞍部を水源とする宮谷川なら大きめの沢だが・・・
「ドンブラコ」は、せめて中流域の河川での表現だと思う。
きっと桃は、岩角にあたって傷だらけであったろうに。
なぜかシットリ感のない伝説に、キツめのツッコミをかましてJR猿橋駅に降り立った。
おお、その百蔵山と扇山のツーショットが見事だ。
160514九鬼山02

駅前からその二座と、ついでに岩殿山に背を向けてアスファルトの道を歩いていく。
行進曲をぺ○シコーラのCMソングにしてみよう。

勇ましく口ずさんでみても、なにやら場違いの感じがするのでヤメタ。

10分ほど歩くと、車道の左コーナーのところから山へ入っていく。
すぐに尾根に乗り、たどっていくと神楽山との分岐。
ここはまず、神楽山を踏んでおく。
分岐してすぐに山頂である。
ここは眺望もなく、なんともないピーク。
とりあえず一座目Getの写真を撮っておく。
160514九鬼山03

分岐まで戻り御前山に向かうと露岩が現れ、すぐに山頂。
このルートの二座目。
ここは、なかなかの展望の地。
都留へ続く谷あいが見通せる。
う~ん残念ながら、今日は富士山が見れないようだ。
160514九鬼山04

160514九鬼山05

西側の足元はスッパリ・・・

160514九鬼山06

足を馬立山へ向けて歩き出す。
桃太郎は、どのルートで九鬼山を登ったのだろう。
普通であれば桂川沿いにルートをとるのであろうが百蔵山→犬目→猿橋→鳥沢と、まったくチグハグでロスの多い歩き方をしている。
けして鬼退治の途中として歩くコースではない。
キジをゲットした鳥沢から向かったのであるから、この尾根の東側にある小沢川を源頭までつめたのだろうか。
・・・・・などと、下らないことを考えながら尾根道をゆく。
闊葉樹にツツジが混じる尾根道
160514九鬼山07

チビっとした急登をこなすと馬立山に到着。
まったく展望のない地味なピーク。
これで三座目Getなのだが・・・
う~ん、これなら巻いちゃった方がいいなぁ。
周囲が闊葉樹なのがせめてもの救い。
160514九鬼山08

田野倉への道を分け、100mほど標高を落とすと札金峠。
鞍部を外したところに道はついている。
静かな峠で、古くから使われた雰囲気はあるものの植林に囲まれた峠だ。
いにしえを偲ぶというより、山作業の休憩所という感が強いな。
ま、ここで一本とる人は、あまりいないだろうけど。
鞍部まで上がってみようかとも思ったが、先に進むことにする。
160514九鬼山09

札金峠から100mほど登り返すと、開けたところに出る。
紺屋の休場である。
眺望の良いところだと聞くが、今日は高曇り・・・
チラッと覗いてスルーする。

しばらくすると、道は九鬼山に続く尾根からはずれ左へトラバるようになる。
隣りの尾根に乗り換えるて、山頂直下の急登となる。
標高にして150mほど汗すると、今日四座目となる九鬼山の山頂だ。
ここは秀麗富嶽十二景の一つ、展望のテッペンなのである。
が、やはり今日は富士が見えない・・・
ちょっとは期待してみたが、縁がないようだ。
もちろん、鬼の気配もするはずがない。
不肖小生は、眺望の写真も撮らずに下山にとりかかる。
160514九鬼山10

今日の小生には、厭味に聞こえる名前の「富士見平」をスルーし、久美山から下山路に入る。
いや、なかなかの急降下ではある。
よっこいしょと住宅街にたどり着いて足を進めると、なかなか趣のあるレンガの構造物が目に飛び込んできた。
落合水路橋である。
朝日川に架かるこの水路橋は、桂川の水を発電所にひくために1907年に建設されたという。
水路用煉瓦アーチ橋としては、全国でも珍しい大規模なもので有形文化財として登録されているそうだ。
現在も現役で、毎秒25立米の水が流れているそうだ。
いやいやこれは、なかなかのものだぞ。
ミニ縦走の最後に、思わぬお土産を頂いたようだ。
ここから九鬼山を振り返りながら、車道を富士急禾生駅に向かう。
160514九鬼山11

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今回のルートは天候に恵まれれば、なかなか面白いコースかもしれません。
闊葉樹も多いので冬枯れのころは、明るい尾根歩きができるように思います。
禾生駅に向かっている間「どこかでBeer!」と、店を探しながら歩くものの何もありません。
では駅前は?
ここにもありません。
仕方なく、乗り継ぎの大月で途中下車。
街に溶けこんでいるような食堂にINしました。

◎「うづき
営業時間 11:30~23:00
定休日 基本的に年中無休

まるで大月の街とともに歩んできたような地元食堂。
昼間からお馴染みさんが、入れ替わり立ち代わり飲みに来ています。
不肖小生が餃子を待っていると、これまたお馴染みさんの初老オッチャンが入ってきました。
空いている席を探しているようなのですが、ちょうどテーブルは一杯。
「良かったら、こちらどうぞ。」と、相席になってもらいました。
オッチャンもビールを頼んで、小生に餃子が来て・・・
「どこ登ってきたんですか?」
「猿橋から入って九鬼山です。」
「あ、水路橋に降りてきたのね。」
お、ずいぶん知ってるな。
「山、やられるんですか?」
「いやいや、この間までタクシーやってた。」
この春、晴れてご卒業とのよし、なるほど登山口には詳しいわけだ。
それ以降、金山鉱泉や大峠の話に花が咲いちゃいました。
湯の沢峠のことまで詳しいのでビックリ。
思わず地元の人と交流ができ、メートルも上がってきたのですが「あ、こんな時間!」
〆は「カツ丼で奥多摩のリベンジ」と決めていたんですが食べることは叶いませんでした

ぎょうざ¥450-
ニンニク強めで旨いっす

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鳥皮¥500-
これぞオヤジ味!

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