2016年6月18日に登った記録です。
MIniYamatougei
白倉大岳01

大岳山(赤いラインが白倉からの尾根)


こんにちわ、亀足隊長です。
いやいや前回は股関節がシビれ、身体が上がらなくなって参っちゃいました💦
それでも赤杭尾根を降りることができて満足でしたし、そのシビレ自体も早く回復してなんの問題もありませんでした。
ただ、そのシビレは何が原因だったのか分かりません。
また今回もシビれだすのではないかと不安ではありますが、そろそろ大嶽神社詣でにも行きたくなったので、慎重に様子を見ながら登ってみることにしました。
どうせ行くなら大嶽神社へ正しく詣でたいので「里宮」のある白倉から表参道をたどることにしました。
そして下山は、バリエーションの鍋割山北尾根で大楢峠へ出て鳩ノ巣へ降ります。
万が一またシビレが発生しても、御岳ケーブルカーにエスケープできますしね。
この鍋割山北尾根を歩くのは14年ぶりで明るいススキの尾根という印象が強いところ。
楽しみと不安を抱えながら、白倉でバスを下車しました。

◎歩いたルート
白倉大岳02


◎亀足コースタイム(休憩は含んでいません)
あくまでも小生の足弱+撮影ペースなので、一般タイムとは異なります。

白倉バス停<10分>大嶽神社里宮<115分>白倉分岐<45分>大岳山<10分>大嶽神社<45分>鍋割山<50分>大楢峠<65分>JR鳩ノ巣駅
Total=5H40M

◎距離11.6km 累計標高差(+)1170m、(-)1169m

白倉のバス停から沢沿いを少し登ると大嶽神社の里宮がある。
もちろんここも、左右に御眷属の山犬さまが鎮座されている。
大嶽神社には山頂直下の「本宮」(もとみや)と、この白倉の「里宮」(さとみや)がある。
大嶽神社では「奥宮」ではなく「本宮」という。
これはもともと神様の拠点が山にあり、麗の人々のために便宜を図って裾野に遥拝所を建立したことから始まっているらしい。
白倉大岳03

といってもこの里宮、なかなか立派なものである。
拝殿の背後には厳かな本殿があり、5本の鰹木が屋根に並んでいる。
祭神が男性の場合、鰹木を奇数にするのが基本なのだという。
本殿を後ろから失礼💦

白倉大岳04

大嶽神社の祭神は・・・
大国主命 オオクニヌシノミコト
少彦名命 スクナヒコナノミコト
日本武尊 ヤマトタケルノミコト
広国押武金日尊 ヒロクニオシタケカナノヒノミコト
みな、御嶽神社にも祀られている。
二礼二拍手一礼・・・
神社の横手を過ぎ、小さな沢の向こう岸から大岳山へのトレイルが始まっている。
いや、トレイルというより参道と言った方がふさわしい。
入口に小さな鳥居が佇み、その足もとには「一丁目」の石柱があった。
さあ詣でましょ、という感が強まるのである。
一礼し、鳥居の端を潜って歩きはじめる。
白倉大岳05

白倉大岳06

山腹を巻いて程なく登ると尾根筋にのる。
股関節のシビレが心配なので、慎重にゆっくりと歩を進めるが道は優しく上部へと続いている。
さすがに表参道。地形の優しい部分を突いて道が付けられている。
古くから里の人々が遥拝に使った参道・・・
腰の曲がったお婆さんも登ったのではないだろうか。
自分の身体を疑いながら恐る々々行く不肖小生には、ありがたいことこの上ない。
なにやら古から氏子たちの愛情を感じるような心持ちとなる。
標高700m圏のあたりから始まる急登も、丁寧なつづらがついていて、無理なく身体が上がっていくようだ。
もちろんラクチンとまでは言わないが、馬頭刈尾根の白倉分岐に到着。
お陰様でコースタイム2時間ちょっとの尾根登りも、股関節がシビレることなく無事クリア❤
ここから馬頭刈尾根をたどることになる。
富士の展望処からは、浅間嶺の向こうに大きな浅間(富士)がおでましなのである。
白倉大岳07

あたりに笹が茂る気持ちの良いトレイルだ。
程なく歩いて猿田彦が祀られた祠にお辞儀をし、大岳山南尾根へ取り付く。
大岳山山頂に直接突き上げるこのルート、以前はヤブの濃いルートであったが今では大分踏まれている。
最後の急登に一汗すると、ハイカーの憩うテッペンに飛び出した。
今日も変わらぬ展望が不肖小生を待っていてくれた。
心配していた登りでのシビレも顕れず好調なのである。ヨカッタ・・・
白倉大岳08

さあ今日のメインテーマ、大嶽神社「本宮」の遥拝に向かう。
一般ルートを神社へと降りていく。
やはり大岳山は、奥多摩屈指の人気の山。
続々とハイカーが上がってくる。岩場でのパスに時間もかかる。
「本宮」に到着してザックを下ろし、帽子もとって二礼二拍手一礼・・・
ふと拝殿裏の本殿に目を移すと、コチラの切妻屋根の上には鰹木がないことに気がついた。
そして御神体は何なのだろうか。
一度、里宮へゆっくりと伺いたいものなのである。
白倉大岳09

今回は鍋割山から鳩ノ巣へ下山する。
いつもの芥場峠へと向かう岩場のトレイルをたどっていく。
その岩場のトラバース道が付きたところに鍋割山への分岐がある。
ここを北へと左折する。
あたりがほの暗い森となって程なく登り返すと鍋割山の山頂である。
ここは展望のない地味で静かなピーク。
御嶽の奥の院に絡むハイカーたちが立ち寄る場所なのだ。
17~8年前は、娘と日向ぼっこをしながら食事をとった記憶がある。
今では薄く木漏れ日の差すだけの山頂は、随分と木々も伸びたのであろうな。
白倉大岳10

さあここからは、ちょこっとバリエーションなのである。
鳩の巣からのアプローチ、または下山と便利なルートなので以前はよく使っていた。
奥の院への分岐を右手に見て、山頂標から北に伸びる踏み跡へ入る。
鍋割山北尾根である。
山頂直下は、さすがに急降下ではあるが、そこを降りきるとナダラカに尾根が伸びている。
降りといえども尾根筋を外さないように注意すれば、難しいというほどのことはない。
しっかりとした踏み跡が続いているものの、刈り払いをしていないので藪漕ぎの雰囲気は味わえた。
これは、季節にもよることだろう。
コアジサイの中のトレースを追う

白倉大岳11

やはりこのルート、木々が大分伸びたのではないだろうか。
以前はススキの原を登ったものであったが、今はその雰囲気もない。
明るい尾根道であったのに、そこはちと残念・・・
などと考えながら歩いていると、足元からバサバサバサ!
ヤマドリ親子がビックリして飛び出した。
親は上の方向へ、ヒナはトレースの下へ・・・
かなり驚いたのだろうな、不肖小生を中心にして親子別れ々々の図なのだ。
目に入った親鳥の表情は阿鼻叫喚。ヒナはオロオロ。
何にもしないから落ち着いて。
その後も歩いていると、三度ヤマドリが飛び出した。
ここはそんな山になっているのか、冬の猟期に立ち入るのは勇気がいるな。
白倉大岳12

斜度もほどほどに緩み、尾根も広くなってくると大楢峠に飛び出す。
なんと名物の樹齢500年ともいわれる楢が倒れている。
噂には聞いていたが巨木の倒壊は痛々しい。
神々しい巨木であったのに・・・
白倉大岳13

今日のバリ遊びはこれで終了。
御嶽神社の裏参道を使って鳩の巣に降りる。
途中25人ほどの発達障害を持つ子供達に追いついた。
引率の若い人たちは大変だろうが、みんな頑張って歩いている。
御岳に登ったのであろう。
しばし彼らと同じペースでついていく。
「みんな山はいいでしょ?自分のペースで頑張って。」
・・・と心のなかで話しかける。
すると「みんな脇によって~~」と引率の方の声。
そこは、岩のミックスしたトラバース。
「ここじゃなくてイイですよ。広いところまでユックリ降りてくださいな。」
恐縮する引率の方なのであるが、コチラがかえって恐縮してしまうのだ。
「みんな、いい想い出を残してね~」と、これも心のなかで呟いた。
あ、懐かしの越沢バットレスが見えてきた。
ずいぶんと長くなった舗装道をこなせば、もうすぐ鳩ノ巣なのである。
白倉大岳14

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今回恐れていた「登りでのシビレ」は発症せずにすみました。
原因がわからないので対処のしようもないのですが、初夏の奥多摩を楽しむことができました。
そして山の変遷も感じることができました。
これはイイも悪いもないのですが、えてして展望と山の明るさに直結します。
ま、新しく切り払われるところもあるわけで、どうも良いときの想い出が強すぎるのでしょう。
さあ、奥多摩も汗が吹き出す季節になります。
そろそろ標高を上げなくてはいけませんね。

今回は電車の時間があるので、鳩ノ巣駅前のテラスとパラソルのある店「玉福」にINしました。
不肖小生は、パラソルの影の部分に着座です。

◎「玉福」鳩ノ巣駅前
白倉大岳15

〆に澤乃井とざるそば
そばはチト残念かな
電車の時刻に合わせやすいので
よく使ってます

白倉大岳16